雨が多い屋久島は1日の中でも天気が変化するためトレッキングや登山にはレインコートがかかせません。
また、同じ屋久島でも島の真ん中にどどーんと山があるため場所によって天気が違うことも多いそうです。
雨でもレインコートを着れば雨の森の中を満喫できると思いきや、雨の降る量によっては沢が増水し危険なためコースが立ち入り禁止になることもあります。
今回はそんな雨が多い屋久島でも楽しめる方法をご紹介していきます。
〓屋久島の食べ物を満喫する
屋久島には美味しい食材がたくさんあります。
水産品はトビウオや首折れサバなどが、果物はぽんかんやたんかん、パッションフルーツなどが有名です。
私は宮之浦付近に宿泊していた時のスタッフのおすすめで潮騒という海鮮物が美味しいお店に行きました。
地元の人から観光客までたくさんのお客さんがいました。
美味しいですし、何といってもお腹がいっぱいになる料理の量で大満足でした。
他にもやくとろという粘り気が強いとろろや、お茶、ミネラルウォーターなどがあります。
屋久島を周っていると至る所に湧き水がありますが、宮之浦の縄文水の工場でも美味しい湧き水をいただくことができます。
湧き水をいただく時は縄文水の工場の人に一声かけてから場所を教えてもらってくださいね。
そして屋久島のお母さん達が作る郷土菓子もおすすめ。
よもぎの葉が入っており黒砂糖で甘みをつけて作られた「かからん団子」、角の形をしていることから称された「つのまき」が道沿いに売られています。
とくにかからん団子はとても人気のようで、予約をしてやっと買えるそうです。
そうとも知らず普通にかからん団子を買えると思った私はお店に行き初めてその人気ぶりを知り、1つだけ余っていたつのまきを買っていきました。
つのまきは蒸した餅米をダンチクという葉で角の形のように巻き、灰汁で煮たもので、葉を開けてびっくり。
中は黄色い色をした餅米の形が少し残っている三角のお菓子でした。
そのまま食べても美味しいのですが、きなこ砂糖がついておりそれをかけて食べるとより一層美味しかったです。
次こそは、初日にかからん団子を予約して食べてみたいと思っている私です。
屋久島は一周約100キロで、2時間半あれば島をぐるっと一周できてしまうので、気になるお店を周りながら食い倒れしてみるのもいいですね。
カフェでゆっくり(次の日を晴れだと信じて)次の日の予定を立てるのもいいかも。
〓温泉につかってゆっくりする
屋久島には温泉がいくつかあります。
その中でも湯泊温泉や平内海中温泉は海沿いの温泉で景色も良く夜は満点の星空が見られるという温泉です。
しかし、雨となると入るのが難しいので、今回は私が雨の時に行った温泉2つをご紹介します。
1つ目は尾之間温泉です。尾之間は安房から車で35分くらい南に走ったところにあり、温泉の町として有名です。
泉質は単純硫黄泉でお湯の温度は結構熱い印象でした。
番台で料金300円を払います。タオルや石鹸、シャンプーはありませんので注意が必要です。
私が行った時は地元の人が5人くらい入りに来ていました。
シャワーが2つほどありましたが、どなたも浴槽の周りに座り、浴槽のお湯を使って体を洗ったり髪を洗ったりしていたので私もそれに従いました。
お湯の温度が熱いのでずっと入っていることはできなかったですが体が温まり満足です。
ドライヤーもありませんので、もし設備や景色などを優先させたいという方は料金は割高になりますが同じ尾之間にあるJRホテル屋久島の日帰り温泉をおすすめします。
〓屋久杉の歴史を肌で感じる
樹齢1000年を超える屋久杉グッツはおみやげ屋さんにずらりと並んでいますが、雨の日におみやげ屋さんを見るだけではもったいない。
ぜひ挑戦してほしいのがこの屋久杉を使ったマイ箸作りです。
ガイドブックでも取り上げられているこの箸作りは箸作りと一言で言ってもたくさんのことを学ぶことができるものづくり体験です。
私がこの店に行って迎えてくれたのが仙人さんです。
仙人さんは本当に仙人のようにヒゲが長く、すべてを悟っていそうな感じの人で柔らかく優しい感じをしながらも力強さを感じる人です。
そんな仙人さんが教えてくれる箸作りは昔ながらの道具を使います。
まずは自分の好きな木を選ぶことから始めます。
ぐにゃっと曲がった木やぼこっと出っ張っている木など色んな色、形の屋久杉を選ぶことができます。
屋久杉によって値段が設定されていますが1000円から選べます。
仙人さんは言います。
「財布だって使っているうちに汚くなるけど、汚くなった財布をなかなか捨てられないで使ってしまうことがあるでしょ、それを愛着っていうんだ。このグニャリと曲がった木も箸としては使いづらいかもしれないけど使っていくうちに愛着が湧いてずっと使いたくなるのさ」
なるほど。こういう時は使いづらいとか関係なく自分がピンときたものを選ぶべきなのですね。
確かに、愛着が湧くって良い人間らしさだと思うな。
どんなに高い服を買ってもなかなかもったいなくて着れなくて、それよりも気軽に毎日着れる服を何年もずっと着ている気がする。
話はそれましたが、木を選んだら道具の説明をされて箸作りの始まりです。
普段は使ったことのない道具ですが、木が箸の形に削られていくのが楽しくって、しかも削った木くずの匂いがいい香りでとてもいい体験でした。
できあがった不細工な箸は仙人さんが和紙で包んでくれました。
この不細工な箸も使っていくうちにだんだんと愛着が湧いてくるのでしょう。
アウトドアのファッションが人気となり、山に行くということもファッションの一部となっている最近。
仙人さんは言います。
「山に行ったら行くだけじゃなくて色々なことを感じてほしい。その時しか吹かない風があるし、匂いがあるし、森がある。そういうことを感じられる人になって豊かな自然を残したいという気持ちを忘れないでほしい。この箸作りも樹齢1000年の屋久杉を感じてほしいという意味も込めてやっているんだ。」
確かに、確かに。
仙人さんの言うことは忘れかけた何かを思い出さしてくれます。
箸作りはもちろんのこと、仙人さんが作った木工芸に触れること、そして仙人さんのお話を聞くこともとても良い体験になります。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
私が初めて屋久島に行ったもののなかなか天気に恵まれず雨の日に過ごして良かった観光をまとめてみました。
この他にも屋久島の焼き物を体験できたり、屋久島のことが学べる屋久島世界遺産センターなどもあるので自分が興味のある場所に行ってみましょう。
せっかく来たからと無理してトレッキングや登山に行くのは危険なこともあるのでそういう時は諦めて雨の屋久島観光を満喫してみるのも楽しいですよ。
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